つわりの基礎知識と体験談

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「つわりは気のもちよう」とは禁句?

精神的につらいときに「気の持ちよう」と言われて、ショックを受けたという話題は(ここのHPの形式上)絶えません。

この「気の持ちよう」という言葉には大きく分けて3つの意味があるように感じます。

  1. 仕事をしたり、楽しいことや活動的なことをすると直ることが多い。
  2. 病気ではないのだから、本来は軽いものであるはずだ。
  3. 基本的に現代では時期が過ぎるまでほぼ直せないものなので、これしか励ましようがない。

1.仕事をしたり、楽しいことや活動的なことをすると直ることが多い。

1.は特につわり体験者に多いパターンで、自分自身のつわりが仕事中は気が紛れたり、楽しいことをしているときには軽減したり、また逆にショックなことがあるとつわりが急に途切れたりした経験によって、「精神的なものに左右されやすい」と体験していたからでしょう。
確かに家に閉じこもっているとつわりのことばかり考えるしんどい毎日になってしまいます。外に出るきっかけを「つわりは気の持ちよう」という言葉がつかんでくれるなら、長い時間を生活していくのにとても救いになる言葉になります。

しかし、つわりにははとても個人差があります。
「気の持ちよう」ですべてのつわりが直るなら、会社で働いている人はほとんどつわりがなくなってもおかしくないですが、実際はそうではありません。つわりが重くなると会社を休まなくてはなりませんし、もっとひどくなると会社にたどり着くことができなくなります。
家にいるとどんどんつわりが悪化するわけでもありません。家にいてもつわりの軽い人は特に不都合は感じないでしょう。
問題なのはつわりの大きな個人差を考慮せず、「すべてのつわりは自分のように(ここがポイントです)気分転換で解決できる」と誤解している風潮が根強くあるからです。
このサイトの体験談を読んでみるとよく分かるのですが、
私はこのように気分転換した
会社にいくと気が紛れた
というタイプの方のつわりはおしなべて中軽度です。
ある程度重くなってくると「気分転換できた」という言葉は全く無くなります。(私はこの言葉をつわりの強弱の目安にしています)

どちらかというと、「がんばれば日常の生活が送れる」軽いつわりの方、またはつわりが直ってきた方向けの言葉なのかもしれません。

2.病気ではないのだから、本来は軽いものであるはずだ。

2.については妊娠については知識が薄い男性または出産体験のない女性が多いのでは?(なにごとも決めつけられませんが・・)。
妊娠は多くの女性が経験することです。
病気でもなく、生理的なものがそんなにつらいはずがないと心のどこかで考えるのは、ごく普通のことかもしれません。しかしその予想を大きく覆すのがつわりです。
また1.と同じく、つわりにはとても個人差があるので、まったく平気で日常生活を送れる人もいます。人間同士がつきあっている人の範囲というのはたいていそんなに広くないので、自分の周りの数人のつわりと比べてしまい、「なぜAさんだけがつわりで会社を休んでいるの?」また、「自分だけつわりがほとんどないのは赤ちゃんになにかあるの?」となってしまいます。

つわりだけでなく、重い生理痛や更年期など、女性の悩みは今まで軽く扱われてきた歴史があります。辛さが社会的に認められないことは体の不都合にさらに負担を与えます。会社からのプレッシャーのほうが強いことも少なくないでしょう。

つわりの強弱を「お母さんの心構えのバロメーター」にすり替えるのは意味がありません。

3.時期が過ぎるまでほぼ治せないものなので、これしか励ましようがない。

3.は病院などで励まされるときの言葉として使われるのではないでしょうか。
今、症状が重くなると、状態に応じて点滴や入院などが行われますが、それは母胎の保護であって、本当につわりを直接解決するものではありません。(ささやかな漢方薬はあっても)妊娠初期という不安定な時期では薬も限られ、なにも出来ないことのほうが多いです。
「気の持ちよう」が大事というより打つ手がないので気の持ちようとしかいいようがないのです。

「明るい気分で乗り切りましょう」、とか、「もっとひどい人がたくさんいるんだから」という言葉と同じで(効果があるかどうかはともかく)励まし言葉のひとつといえます。

気の持ちようはつわりの軽い人向け

これら3つの意味を考えていくと、つわりの程度によって役に立ったり迷惑だったりする言葉だ、ということになると思います。
つわりの軽い人には「気の持ちよう」という言葉は生活にマッチし、
つわりの重い人には「気の持ちよう」で片づけられては大変迷惑なのです。
そして、「つわりは気の待ちよう」ですませたい、会社の人、夫、両親、まわりの人の思惑があります。

なぜなら、重いつわりを認めてしまうと、周りの人が仕事や家事育児を負担しなくてはいけません。それを回避するには妊娠中の女性のせいにすればいいのです。「がまんが足りない」とか「わがままだとつわりが重くなる」「神経質だとつわりが悪化する」こう言われたらつわり中の女性達はつわりを自分の責任にされ、直らないつわりを抱えたまま毎日の労働を変わってもらえません。
うまくできていますよね。

なにより、産む側の女性達には妊娠するとこのような辛い目にあう可能性もあるという事実は情報操作して隠しておきたいのです。
産ませる側にとっては「出産のリスクはなるべく知らせず、タダで産ませたい」ほうが得ですから。
どちらにしても今の自分の立場をどうするかを考えていけば、他人の言葉に振り回されずにすむのではないかと、感じています。

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