« 2009年02月 | メイン | 2009年04月 »
2009年03月22日
シェエラザード
大磯旧吉田茂邸火災。先週、浅田次郎の「シェエラザード」読んで、大磯で隠居している政界のフィクサーが出てきたので、妙な気分です。
それにかこつけて、シェエラザードの感想。ネタバレあり。
二次対戦末期、軍に徴用され、赤十字の物資を運ぶ弥勒丸。豪華客船として作られた「彼女」の中では、大本営参謀がスゥイングジャズを聴きながら指を鳴らし、臨時招集の少年にまでニューグランドのシェフが作った本格的なフレンチが供され、軍属であるはずのクルーは、外国航路の豪華客船のスタッフとしての態度を崩そうとしない。そして、敵国の船艦がうようよするなかを悠然と航行するそんなあり得ない楽園。
主人公の元銀行屋は、別れた女房になんの気なしに女と寝た話したり、本当にどうしようもないやつですが、そんな男に運命感じてると思ったヒロインは最後の最後で、わけわからん理屈で彼から離れる。
彼女はヒロインでなく、弥勒丸と同じ「男の憧れの対象である、理解できないなにか」だったのだと思う。
ヒロインは人間でなく、光の塊になって敵性国の戦艦を魅了しながら夜の海をく船。
所詮、男には理解できない、高貴なる女神。
「魚雷を同時に四発被弾しなければ沈まない」難攻不落の彼女を沈めたのは、多分哀れな美少女の証言で、彼女に通訳をした少年を船に載せた大本営参謀は船とともに沈み、哀れな少女を助けた海軍中佐は、永遠に自分が「彼女」の死の原因だったことには気付かないまま、少女と少年が幸せになったという夢を見ている。
そして、「いらん親切のせいで」看護婦を殺してしまった少佐の苦悩を理解しようとはしない。
それがとても悲しい。
これは理解できない理想の女に憧れる男の話なんだと思う。
女の方は、男の馬鹿さ加減に失望するでも迎合するでもなく、そういうものだとあきらめている。
蒼穹の昴を読んだ時も感じたんだけれど
浅田次郎の小説は、登場人物が、自分が正しいと思うことを貫いている。
誰もが信念に生き、誰もが自分なりの真実しか知らない。
そこがとても好き。
それはともかく唯ひとり生き残ってる人がパン焼きさんだと分かったときは、嬉しかった。
中嶋ベーカリーの三食パンが食べたい。
投稿者 なまこ : 18:05 | コメント (0) | トラックバック | 感想
2009年03月20日
鮹が踊ります。
某所で、ヒルコ様が集団で踊ってるのを見て知ったページっす。
自分で描いた絵が集団で踊ります。作成はこちら。
http://roxik.com/pictaps/
投稿者 なまこ : 13:43 | コメント (0) | トラックバック | 雑
2009年03月12日
飛鳥を殺したのは貴様か。
という台詞を知っていますか。遠い昭和のお話です。
で、20世紀少年に記憶の底を抉られつつも、今月のハガレンネタバレ感想いきます。
・セリム君はおなかがすいている。
・キンブリー、まさかのっ! カラーでないのが残念な白スーツです。ライオンさんに喰われるんじゃなくて、そっちかい。
・キンブリー、何号か前に「食べたのですか、仲間を」とか言ってたな。実時間だと、発言から1時間も経ってないんだろうな。
・プライド、真っ黒っぷりにさらに拍車がかかって。
・まさかのヨキ。存在を忘れていました。マルコーさんにもアル君にも驚かれているし。そして、地味に活躍するマルコーさん。
・アル君御一行、プライドさんの企みでお父様のところに追いやられた?
・アームストロング姉弟、ご無事で。なんか、仲良いな。毛一本と、ミジンコ一匹はどちらが重いのかしら。
・どう見ても化け物の人形兵団を「ブリッグズ兵か」って、北はなんだと思われているのだろう。
・確かな作戦の上で力押しの弟。処刑されそうになるのを咄嗟の判断で言いくるめる姉。場数の違いが生き残りのコツかしら。
・錬金術で外装いじりたい放題。増田組の車にエドが乗って無くてよかったよかった。エドの偽装じゃアレだし。
・大総統夫人、何処にいる。肉食豚トレーラーの中かしら。
・ゴリウスさんの後ろにさりげなく転がってる骨鎧が切ない。
・ついに三組合流。焔全開。増田さん、格好いいキャラだったんだ。忘れてた。
・鷹の目さんにガン無視される増田さん。それはともかく、スカーがヒューズ殺害犯だったらややこしいことになってただろうなあ。
・此の期に及んで、自分の危険も顧みず増田を煽りまくるエンヴィーの小物っぷりが愛しい。流石は「嫉妬」というべきか。
・で、ついに仇討ちか。増田さん両手に手袋装着。最大の見せ場、来るかっ? 刮目して次号を待つのさっ!
・増田はエンヴィー戦では扉開かない気がする。軍人ではない巻き込んでしまった民間人-ビューズの妻子とか、大総統夫人とか-の為に開く方がありそうな気がする。
・で、大総統夫人の危機には、大総統が駆けつけそうな気がする。
動静など。
・アル君組中央に向かう。
・プライド+α やっぱり中央に向かう?
・主人公組、メイ組、増田組(増田+鷹の目のみ)合流。人形兵団と対決。次号で増田-エンヴィー戦予定。
・人形兵団-じわじわと流出中。
・アームストロング姉弟-スロウスに体当たりされるわ、処刑されそうになるわ、人形兵団に襲われるわ。でも、生きてる。きっと次号も死なんだろう。
・大総統-事故以来行方不明。まあ、生きてるんだろうな。
・東方演習組-事故処理中かしら。
・主婦-不明。ブリッグズといっしょか。
・増田、鷹の目以外の増田組(犬含む)-トレーラーの中か。ファルマンはブリッグズといっしょかしら。
・グリリン-世界の王になると言って出て行ったきり。ランファンとフー爺さんも不明。
・ホーエン父ちゃん-お父様のところで何してる。
・ブリッグズ軍-多分そのへんで暴れ回っている。
時間経過、相変わらず多く見積もって30分程度。まだまだっ!
投稿者 なまこ : 23:34 | コメント (0) | トラックバック | ハガレン
2009年03月07日
20世紀少年 その2
そろそろ杉の子を孕めそうな案配の季候ですが、皆様お元気ですか。
で、20世紀少年です。まだひっぱります。通読ではないですが、読み返しました。
これ、1970年代へのオマージュとして読んでいた私には面白かったのですが、それでもラストがとてもひっかかる。
以下ネタバレにつき追記。
そのひっかかりの正体が何かというと、ともだちの正体については別にいいんです。
最後の方では、「お面を被ってたら誰だかわからない」というのが強調されていたんで、何となく、釈然としない解決になりそうな気がしていたし。ケンヂの台詞が真実を言い当ててるかどうかもわからない──正体がカツマタ君でない可能性もあるし。
そんなことより何より、ケンヂの犯した罪のことが、22巻目になるまで出てこないことなんですわ。
読者にすら告白できない罪だったのだ、と思えないこともありませんが、もっと早めに、ジジババの店になんかひっかかりがあることくらいは仄めかしておいてほしかった。
ケンヂの姉が作ったウィルスのせいで、世界は滅亡に瀕し、ケンヂの罪がきっかけで悪の道に入った「ともだち」は死に、ケンヂグループの子たちは、みんなヒーローになりました。
って話だと思うと、なんかわりきれない。
罪を告白することでヒーローになったケンヂにも、ボーリングブームが来るまで死ねないという神様にも、「でも、ともだちはもう死んじゃったからやりなおせないし」と感じてしまう。
「きみたちは、商店街の寄り合いじゃないか」というヤン坊マー坊の言葉が目に滲みます。
周り中、みんなケンヂに振り回されて生きていて、唯一(二人だけど)ケンヂのことに執着してないヤン坊マー坊がすがすがしい。
あまりにも、世界がケンヂ中心に廻りすぎているので、こういうことなら納得できるような気がします。
ケンヂくんは、クラスの人気ものです。
ある日、ケンジくんは、駄菓子屋のおばあさんが居ないときに特捜隊バッヂを持って行く子を見かけて、自分も、特捜隊バッヂを持って行ってしまいました。でも、その子は、ちゃんと当たり券と引き替えに、バッヂを持って行ったのです。その子は、ケンヂくんの盗みの濡れ衣を着せられ、駄菓子屋のおばあさんに酷く叱られて、みんなにいぢめられます。
それでも、ケンヂくんは、自分がやったことだと白状することができません。
その夜、ケンヂくんは、夢を見ました。
おおきくなったケンヂくんは、好きな女の子に告白することもできず、バンドをやっても上手く行かず、実家をコンビニに改造しても全然流行りません。しかも、ケンヂくんが正直に罪を告白しなかったせいで濡れ衣を着せられた子は死んだことにされてしまい、悪の道に進み、ケンジくんが考えた悪者と同じことをして世界を滅ぼそうしてしまうのです。ケンヂくんが考えたお話では、そこでケンヂくんたちが正義の味方になって世界を救うはずなのですか、ケンヂくんは、悪いもんなのでヒーローになれません。
そして世界は終わりました。
朝起きたケンヂくんは、ジジババの店に行って、みんなの前で正直に罪を告白します。そして、その子とともだちになる約束をします。
ケンヂくんは、ヒーローにる資格を失わなくてよかったですね。
本当に、そういう話なのかもしれないと思えてきた。
最後の方になればなるほど、何が事実で何が記憶違いなのか、誰にもわからないような仕掛けになってるし、なにが真実でもおかしくない。
徹頭徹尾、ケンヂのインナーワールドの話。
そう考えると、ケンヂが幼い頃しか知らないカンナが、ヒロインであるにもかかわらず、どんどん影が薄くなっていくのも、宜なるかなと。
面白い話なんだけど、些かやりすぎってーか、時系列混乱させすぎってーか、尺とやりたいことが合ってないってーか、そんな感じ。
それはともかくとして、遠藤賢司のCD、東京ワッショイとか宇宙防衛軍とかが、欲しくてしょうがない今日この頃です。
モスラよこたう東京タワー♪ だっけ。
投稿者 なまこ : 17:52 | コメント (0) | トラックバック | 感想
2009年03月01日
20世紀少年
週末、家に籠もって、今更ながら、20世紀少年21世紀少年を一気読みしました。へとへとっす。
昔、FENをエッフィーエヌでなくフェンと呼ぶ人のことを馬鹿にしていたなあ、私が間違っていたのかなあ、とか、昔、神戸の伯母の家に一週間止まって大阪万博行ったなあ、ガスパビリオンのレストランのレモンコーラが一番印象に残ってるなあ、とか、中学の時放送部で無断で昼の放送でミカバンドの黒船かけたら、先輩が飛んできて止められたことがあったなあ、とか、Drキリコとか敷島博士とか、主人公エンドウケンジかよカレ~ラ~イス~♪、とか、想い出ぼろぼろ状態です。
つまり、わたしは、ジャストこの世代。
以下ネタバレ含む。
自分らがいじめっこだったという自覚が全くないヤン坊マー坊に、いじめっ子のイディアのようなものを感じ、ドンキーのまっすぐさに羨望を感じ、ロボットに対する世代による思い入れの差を楽しく思い、もうあんなものを作りたくないと言いつつも満足いくもの作りたいというリベンジの意味を強調されると説得されてしまう敷島博士に思い入れつつ、スケコマシ男のビジュアルがイプシロンにそっくりなのがちょっとアレだと思い、刺青神父にトキメキを感じ、ヘルスエンジェルのお哥さんたちに侠気を感じ、正義の味方は死なないんだからケンヂが生きてて当然と思い、自分の漫画を必死で守備隊に読ませる氏木氏に共感し、演奏していると撃たれない……なわけないだろ、に、納得し、かつまた、ラスト「ともだち」の正体はすっきりしないものの、そのすっきりしなさこそが作者の狙いどおりのようでもあり、かつまた、正体が分かってめでたしめでたしの話でなくて良かったと思う気持ちの方が強く、かつまた、60近いはずの秘密基地メンバーの格好良さは尋常ではなく、かつまた、体育会系ヒロインと理数系のマドンナ二人のあまりの格好良さのせいでバンギャ系中山律子と救世主の存在が霞むほどであることを思うに、ああゆう熟女に私もなりたいと切望してしまうのですが、今から頑張れば喜寿あたりでなんとかなるでしょうか。
で、カツマタの件がどうにもよく理解できないという私に対する「男子の間では濡れ衣事件以来死んだことにされたけど実は生きてたと思う」という夫の助言をふまえつつ、カツマタって且つ又かしらとか思いつつ、また読み返してます。
時は今、もう21世紀も10年近く、二度目の滅亡はすぐそこ。
これ、リアルタイムで読んでたら、また違う感想だったかもなあ。