サンダーフォースV
◆メーカー◆
テクノソフト
◆発売日/価格◆
1997年7月11日発売/定価6800円(限定版7800円)
◆ジャンル◆
横スクロールシューティング
◆ハード◆
セガサターン
御免なさい行方不明なんでとりあえずPS版

プロローグ

  − 西暦2106年 −

 E.S.S.A.(統合政府宇宙局)の無人調査宇宙機「石華」が 冥王星外部のカイパーベルト――彗星の巣と呼ばれる領域に到達。 かねてからの予定通り彗星群の組成調査を開始するが、そのさなか、 まったく予想外の物体を発見する。

 それは、人類外の者により建造された物体だった。

  − 西暦2108年 −

 「石華」、月面軌道区に帰還。それと同時に回収されたその物体は、 統合政府内の研究機関に引き渡され、徹底した解析・研究が行われた。 結果――その人工物は、現人類を遥かに凌ぐ科学技術によって造られた戦闘兵器であると判明。

 人はそれを、「偉大なる者共が作りし鉄塊(Vastian's steel)“Vasteel”と呼んだ。

 “Vasteel”に詰め込まれた様々な超高度技術(0/1相転移炉、時空ポテンシャル連結理論、 モノポール超導体理論、etc...)「Vasteel-Technology」に秘められた、 無数の超技術の解析は急ピッチで進められた。

 − 西暦2139年 −

 地球圏宇宙内に統合政府が樹立され、およそ半世紀。“Vasttel”の研究、解析も 一部を残してほぼ終了。それに伴い、「Vasteel-Tecnology」を使用した機械群の開発を行う施設が、 南太平洋上に建設された。

 大型無人人工島「バベル」と、管理システムである人工知能「ガーディアン」である。

 オリジナルの“Vasteel”も「バベル」に保管され、 「ガーディアン」によって残った部分の解析が行われることとなった。

 − 西暦2145年 −

 「バベル」では、「Vasteel-Technology」によって可能となった、他惑星への移住計画が進行していた。 テラフォーミングシステムの開発。大型移民船団の開発、建造。 全ての計画は厳正な「ガーディアン」の管理の下、人工島「バベル」の内部で行われた。 「バベル」の体内奥深くで、生まれつづける巨大船団。 移民船の名目で造られるそれらにはすべて、過剰なほどの装甲と武装が施されていたが、 その事実は「ガーディアン」の指示により、統合政府内の最高機密として封印され、 誰にも知られることはなく、人々は皆、「バベル」よりもたらされる超技術、 「Vasteel-Technology」による繁栄に、他だ酔い痴れつづけていた。

 そして、 − 西暦2150年 −

 何故なのかは、誰も知らない。

 最初は、人工知能「ガーディアン」の思考を制限する、チューリングコードの突然の消失からだった。 無制限の自律意思を得た「ガーディアン」は、自らの意思で人類からの独立を宣言、 同時に全地球圏に宣戦を布告する。

 突然の自体に戸惑う人々。それをよそに、「ガーディアン」は「バベル」の全開発施設を改修し、 自ら解析した「Vasteel-Technology」を使用した強力な兵器群を開発、 世界にその矛先を向けた。

 人類は全ての戦力を繰り出して「ガーディアン」制圧を試みたが、 主力兵器である無人機械や長距離反応兵器は、「ガーディアン」の持つ超干渉能力により、 例外なく制御中枢を狂わせ、たやすく無力化された。

 地球圏は、ただ一度の戦闘で人口の1/3を失った。

 生き残った人類は総力を挙げて、有人の“Vasteel”レプリカ、超高機動小型戦闘機 「RVR-01 GAUNTRET」を開発。そして、「バベル」及び「ガーディアン」破壊のために結成された 特殊戦闘機部隊・・・・・・

「Thunder Force」による作戦行動が開始された。

(取説 4・5nより)

一見、あまり意味のなさそうな、ありきたりなストーリーですが、
実は“Vasteel”というのは、前作「W」のエンディングで破棄された自機
「Rynex(ライネックス)」の残骸だったのです。
あまりの超技術ゆえ破棄された「Rynex」。それを再び別の人類が手にしてしまった。
これがドラマを呼び、最終的にエンディングにもかかわってきます。
エンディングは、結構、泣けます。

主にメガドライブを舞台として、ユーザーに好評だったシリーズの5作目です。
プラットフォームをサターンに移し、初めてポリゴンが使用されることとなりましたが、
操作感覚は2Dのままの、オーソドックスな横スクロールシューティングです。

とは言っても、サターンのポリゴン表示能力はPSに比べると貧弱であることは否定できません。
が、そこはそれ。うまくスプライト表示と組み合わせることで、そんなことは微塵も感じさせません。
長年セガハードと連れ添ってきた意地のようなものが見えます。

では、ゲームシステムの説明に移ります。


自機 「Refined Vasteel Replica-01 GAUNTRET」

ガントレットは、全部で5種類の武器を使用することが出来ます。
使用可能な武器は最初2つですが、アイテムを取ることで増えていきます。

ミスしてしまうと、そのとき装備していた武器は失われてしまいます。
ただし、最初から持っている二つはミスしても失われることはありません。

最大スピードを100%として、1%単位でのスピード調整が可能です。
スピード調整はポーズ中でも可能です。(あまり使いませんが)

自機のショットパワーは、CRAWと呼ばれるアイテムを取ることで上昇します。
入手したCRAWは自機の周りをクルクルと回り、触れた敵弾を消去してくれます。
CRAWは最大3つまでキープすることが出来、ショットパワーもその都度上昇します。


オーバーウェポン

CRAWを装備しているとき、CRAWのエネルギーを消費して一時的に強力な攻撃を放つことが出来ます。
使用時間に応じてCRAWは青→緑→黄→赤と変色していき、
赤いときにCRAWが敵弾と接触するとCRAWは相殺されてしまいます。

CRAWのエネルギーは時間で回復します。
動かないでいたり、ショットを撃たないでいたりすると回復は早まります。


ハイテンポボーナス

一部の敵キャラは、素早く撃破することでボーナス倍率がかかります。
最大16倍で、かかった時間に応じてだんだん低下していきます。

さらっと書いてしまいましたが、これこそがこのゲームを名作たらしめている所以です。

このゲームは初めてやったときにはお世辞にも簡単と言える難易度ではないのですが、
やりこんでいくうちに敵の出現パターンを記憶していきますよね?
そうすると、勝手に自機を次の敵の出現ポイントに合わせる癖がつき、
結果このボーナスの存在によりばしばしスコアが上昇していきます。
そしてこのゲームでは結構あっさりとスコアで残機が増えます。

強くて勝てないボスが居ても、何度も挑戦するうちにそこに到達するまでの
パターンが煮詰まっていき、残機が増え、勝てるようになる。

気がつくとスコアを高めていく楽しさに目覚めているはずです。


スクラッチボーナス

・・・これこそはハイテンポを極めてしまった猛者だけが開くことを許される禁断の扉・・・

その名の通り、敵を自機にスクラッチ(擦る)ようにかわすことでボーナスを得られるシステムです。
私はこの域には到達していないので断言することは出来ませんが、
雑魚は倒すより擦った方がスコアが高いのだそうです。
また、長い時間擦りつづけることで加速度的にスコアが上がっていくとか。

超S級シューターの方でも満足・・・なのか?


イベント

ゲームの中盤で、ちょっとしたイベントがあります。

前作でも、自機がオプションパーツを装備することで「サンダーソード」という
特殊な攻撃を使用できるようになるイベントがありますが、今回にも似たような演出があります。

空中でガントレットを破棄し、コクピットブロックだけを別の機体(RVR-02 VAMBRACE)に乗せかえて、
大気圏脱出を図るというような内容で、時間にして15秒くらいの短いイベントですが、
非常にカッコイイです。ゲーム的にもピリッと小味が利いてて、良いのではないでしょうか。

また、このイベントの後は一部のショットが強化されます。


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